アキノキリンソウは、日本をはじめ、アジア地域を原産地とする多年草です。秋になると黄色い花を咲かせることからその名前は「秋のキリンソウ」を意味します。 アキノキリンソウは30cm~1mほどの高さに成長し、まっすぐに立った茎は上部で分枝します。長楕円の形をした葉には鋸歯があり、またその葉は一枚ずつ方向をたがえてつくのが特徴です。 8~10月が花期で、茎の先に黄色い花が密になって咲きます。またその花は、中心に黄色い筒状花、外側に黄色い舌状花の頭花で、その大きさは直径1cmほどです。 またアキノキリンソウは、日本全国の草地や山地に自生し、耐寒性を備えています。そして、日が良く当たる水はけの良い場所を好み、育てやすい植物です。ただし、風に乗って種子が拡散されるので、一度植えると広い範囲に増えてしまうことがあるでしょう。 アキノキリンソウは、美しい黄色い花を咲かせることから「金運を呼ぶ花」とも言われ、縁起の良い植物とされています。また、薬草としても使われ、その苦味が食欲をアップさせるとされています。
アキノキリンソウ(秋麒麟草)
- 学名
- Solidago virgaurea subsp. asiatica
基本情報
- キク 科 Solidago 属 アキノキリンソウ(秋麒麟草) 種
- Asteraceae > Solidago > Solidago virgaurea subsp. asiatica
- 83%
- 完成度
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- ハーブ
- 多年草
- 草丈・樹高
- 60cm ~ 100cm
- 花の色
黄色
- 葉の色
緑
- 開花時期
- 日当たり
日向 午前から午後にかけて長時間日光が当たる場所 半日陰 木の木陰、もしくは午前・午後のどちらかが日陰となる場所 日陰 直射日光が当たらない場所
- 日向
- 耐寒性ゾーン
各植物がどの地域まで冬越し可能なのかを知るための指標です。 各植物のゾーンを知ることで屋根のない地植えで育てた際の耐寒温度を把握できます。 2:-42.7~-40.0 3:-39.9~-34.4 4:-34.3~-28.9 5:-28.8~-23.3 6:-23.2~-17.8 7:-17.7~-12.2 8:-12.1~-6.7 9:-6.6~-1.1 10:-1.0~4.4 11:4.5~10.0
- 5-9
- 耐寒性
- 強い
- 耐暑性
- 普通
- 原産地
- 日本
- 成長速度
- 普通
アキノキリンソウ(秋麒麟草) (Solidago virgaurea subsp. asiatica)の特徴
概要
花言葉
アキノキリンソウ(Solidago virgaurea subsp. asiatica)は、「変わらぬ愛」・「再生」といった花言葉を持ちます。なかでも「再生」という花言葉は、アキノキリンソウが秋に黄色く美しい花を咲かせることが、新しい生命力を表わすとされ、つけられたと言われています。 さらに、アキノキリンソウは9月の誕生花です。風水では、この植物は健康運アップや家庭の安寧に効果があるとされています。
アキノキリンソウ(秋麒麟草) (Solidago virgaurea subsp. asiatica)の栽培時期・カレンダー
栽培時期・カレンダー
アキノキリンソウは日本全国で見ることができ、花が最も見頃となるのは8~9月です。 種子から開花までは1年ほどかかり、一度咲いた後も長い期間、花期が続くので、秋まで花を楽しめます。開花のサイクルは1年に1回で、花を咲かせる時期は毎年同じです。 花を長く咲かせるためには、適度な日当たりと水分を保持することがポイントです。また、適度な刈り込みを行うと、元気に育ち、長い花期を保つことができます。
アキノキリンソウ(秋麒麟草) (Solidago virgaurea subsp. asiatica)の育て方
水やり
アキノキリンソウは、高い湿度の場所を好むため、水やりを適切に行う必要があります。春から夏にかけての時期は、土壌が乾かないように1回あたり100mlほどの水を1週間に2〜3回、与えることが理想的です。 また、秋から冬にかけての時期は、水分が蒸発しにくいので、1回あたり50mlほどの水を1週間に1〜2回、与えます。ただし、土壌の湿度をチェックして、乾いているときは水を追加しましょう。 朝早い時間に水やりを行うと、日中の蒸発を防ぐことができるので、植物の健康を保つことができます。
土壌・肥料の管理
アキノキリンソウが好むのは、酸性から中性の土壌です。また、腐葉土や赤玉土を混ぜた用土が栽培に向いています。 さらに春から秋にかけて、月に1回ほどの頻度で肥料を与えると良いでしょう。このとき、肥料の量は少なめを心掛け、与えすぎないように注意する必要があります。 また、水はけの良い土壌を好むため、排水性の保持が大切なポイントです。
日当たり・気温の管理
アキノキリンソウは日が良く当たる場所を好み、日照量が多いほど、より元気に成長します。また、強い日差しにも耐えられる強靱さも備えているため、暑い夏でも直射日光の降り注ぐ場所で育てられるのが特徴です。 さらに、アキノキリンソウは耐寒性も持ち合わせています。冬季の霜が降りるような低い温度の中でも、成長し続けられます。 ただしアキノキリンソウを育てる温度は、15~25℃が最適です。この温度で育てると、最も勢いよく成長するでしょう。 アキノキリンソウには夏越しや冬越しするための、特別な措置は必要ありません。日がよく当たる場所に置いているだけで、一年を通して美しい姿を見せてくれます。 また、最も適した日照時間は、1日あたり6時間以上と言われています。この日照時間を保持すると、健康的な成長を促すことができるでしょう。
アキノキリンソウ(秋麒麟草) (Solidago virgaurea subsp. asiatica)の上級者向け育て方
剪定の方法
アキノキリンソウは、切り戻しや剪定を特に必要としていません。自然のなかで育つときは、自由に成長し、自然と枯れた部分は落ちていくので、人の手は不要です。 しかし、鉢植えや庭園で育てるときは、見た目を整えるために剪定するケースもあります。その場合は、花が終わった頃の、秋から初冬の時期が剪定に最も適しています。 剪定の手順で、まず始めに行うのが枯れた葉や茎の除去です。その後、全体の形を整えるために、伸びすぎた茎をちょうど良い長さまで切り戻します。 剪定後は、植物がストレスを受けないように、水やりと肥料を適度に与えることが重要です。こうすることによって、アキノキリンソウは健康に成長し続けます。
鉢植えの方法
アキノキリンソウは、鉢植えにも向いている植物で、植え付けを行う時期は春から夏の初めが最も適しています。 植え付けの方法は、まず鉢底に軽石と鹿沼土を敷き、その後、培養土を入れて苗を植えます。鉢一杯に根が広がったら、植え替えが必要です。 また、寄せ植えにもぴったりですが、配置する際は他の植物とのバランスを考える必要があります。アキノキリンソウの早い成長によって、他の植物が押されないように気を付けなければなりません。
増やし方
アキノキリンソウは株分け、種まきで増やせます。種まきは秋に行って、春に芽を出します。種子は小さいので、種をまいた後は薄く土をかぶせて、乾かないように霧吹きで湿らせましょう。 また、株分けを行う季節は春または秋です。株を掘り上げてから、元気なところを2~3個に分けて、それぞれ植え付けをおこないます。 これらの方法の中でアキノキリンソウを増やす方法に適しているのは、株分けです。それは、株分けによる繁殖は早く育ち、また元の個体と同様の特性を保つことができることが理由です。
病害虫対策
アキノキリンソウは、特定の病害虫に強く影響を受けることは多くないと言われています。しかし、管理が適切でない場合は、一般的な植物と同じく、アブラムシやカイガラムシといった害虫の被害を受けることがあるでしょう。 これらの害虫は、植物の成長を妨げ、枯死という最悪のケースに至る可能性もあります。これらの害虫から被害を受けないためには、観察を定期的に行うことと、必要に応じた害虫駆除が大切なポイントとなります。 また、黒点病や根腐れといった病気にも気を付けなければなりません。これらの病気を防ぐためには、通気性の確保と適切な水やり、適度な日照を保つことが必要です。
アキノキリンソウ(秋麒麟草) (Solidago virgaurea subsp. asiatica)の分布地図
分布・生息地
アキノキリンソウ(秋麒麟草) (Solidago virgaurea subsp. asiatica)の毒性
人や動物への健康効果
- edible
- 不可
- 毒性
- なし
NO DATA
犬や猫への影響
NO DATA
アキノキリンソウ(秋麒麟草) (Solidago virgaurea subsp. asiatica)のQ&A
- アキノキリンソウのおすすめの選び方はありますか?
アキノキリンソウ(Solidago virgaurea subsp. asiatica)の種や苗を選ぶときは、まず種子の形状と色をチェックします。健全な種子の色は黒褐色をしていて、形状は扁平です。 また、苗を選ぶときにチェックすることは、葉の色と形状、そして茎の状態です。葉は深緑色で長楕円形をしており、また茎はまっすぐに立っているものが適しています。 アキノキリンソウは耐寒性を備えているので、寒い地域でも育てられます。そのため、寒冷地で育てることを考えているときは、寒冷地にぴったりの品種を選びましょう。
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- ミヤマアキノキリンソウとアキノキリンソウの主な違いは何ですか?
ミヤマアキノキリンソウとアキノキリンソウの大きな違いは、花の形状と生育環境です。ミヤマアキノキリンソウは、花の形が筒状をしていて花びらの先が5つに分かれていることが特徴であり、山地や高原に生育しています。 アキノキリンソウは、花の形は筒状をしていて先端が4つに分かれており、低地から山地の広いエリアに分布しています。また、ミヤマアキノキリンソウの花は黄色ですが、アキノキリンソウの花の色は黄色からオレンジ色です。 これらの違いは、それぞれが適応した環境と、交配を避けるために進化した結果と言えます。
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- アキノキリンソウの紅葉時期はいつ頃でしょうか?
アキノキリンソウ(Solidago virgaurea subsp. asiatica)の紅葉時期は、秋季、なかでも10月から11月頃が一般的です。この頃には、葉の緑色が赤や黄色に変わり、美しい紅葉を楽しませてくれます。 しかし、紅葉が見られる時期は地域や気候によって変わる可能性もあります。特に寒冷地では紅葉は早めに始まることが多く、反対に暖かい地域で紅葉が見られるのは少し遅くなりがちです。 また、アキノキリンソウは日本のみならず、アジア全域に広く生育しており、その環境次第で紅葉の色合いや時期が異なることが知られています。そのため、同じ種類のアキノキリンソウでも環境や地域によってそれぞれ違う紅葉の風景が楽しめるでしょう。
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- アキノキリンソウの種子の特徴とは何でしょうか?
アキノキリンソウの種子は、直径は約1mmほどと、とてもサイズが小さいことが特徴です。またその形状は扁平で、微細な突起が表面にあります。 この種子は風媒花の特徴を持っていて、風によって広い範囲にまかれます。そのため、風に乗るための綿毛が種子の表面についているのです。 また、アキノキリンソウの種子は、冬季に芽を出すことが多いです。これは、種子が寒冷地でも生きていけるためだろうと言われています。 なお、アキノキリンソウの種子を直接目で見るのは、あまりに小さいため難しいですが、顕微鏡を用いると詳細な特徴を観察することができるでしょう。
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- アキノキリンソウに似た花はありますでしょうか?
アキノキリンソウと似ている花には、「ヨーロッパキリンソウ」という同じキク科の花があります。ヨーロッパキリンソウは、アキノキリンソウと同様に花の色が黄色いなど、とても見た目が似ています。 しかし、ヨーロッパキリンソウはアキノキリンソウと比べると花は大きく、茎も太い点が特徴です。また、花にも異なる点があり、アキノキリンソウは筒状の花ですが、ヨーロッパキリンソウは放射状に広がっています。 同じキク科であっても種類ごとに少しずつ異なる点があるので、花の大きさや形状などをよく見てみることが、それぞれの特徴の理解に役立つでしょう。
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